皆さんはシンガポールが多民族国家であると聞いたことがあると思います。

教師は、”日本は単一民族国家”であると子供たちに教えてきました。

日本が単一民族であるという定義は、”国民が日本語を義務教育で教育されている国”だからです。アイヌ語は日本語とは違う・・・というご指摘や、琉球王国で使われていた言語や各地の方言や手話が日本語とは違うというご指摘がありますが、日本国民は家庭で使っている言語(方言等)とは別に、”義務教育”で日本語を学習する事が義務づけられています。業務でも学校でも書籍や報道でも標準日本語が使われており、日本人の識字率は99%と言われています。

日本には日本で生まれた外国籍の皆さんや、外国から日本へ移民してきた方々などが住んでおり、日本の義務教育を受けていない人も住んでいます。外国から日本へ引っ越しをされ定住している方も住んでいますが、日本の標準語は”日本語”です。

シンガポールには、”中華系”、”マレー系”、インド系”、そのほか大勢の外国人移住者が住んでいます。シンガポールの義務教育はすべて”英語”で行われており、家ではそれぞれの母国語を話すバイリンガルもしくはトライリンガル教育を受けた方々が多く住んでいますが、義務教育や職場では”英語”という共通言語を使っています。英語による共通理解がシンガポールではとても大切です。なぜなら、家庭で話される言語が多種多様であるからです。

アメリカでも多くの外国移民が住んでいますが、英語で教育を受け英語で仕事をします。アメリカも統一言語によって国が管理されています。

手話を使う皆さんも家で使う手話とは別に、義務教育では”日本語”で教育を受けています。しかしながら耳で日本語を覚える事が出来ません。目で覚える標準語が必要なのですが、日本には目で覚える標準語(標準手話)が普及していないという大問題が発生しています。

日本では義務教育を受けるために、”日本語”を理解する事が必要です。北海道に住むアイヌの人たちも、沖縄に住む人たちも、関西弁を話す人たちも、手話を使う皆さんも義務教育は日本語を使って学んでいます。”耳が聞こえない”皆さんは、手話で正確な日本語の手話通訳を受けるためには”標準手話”の学習が必須です。

聞こえない方々の”識字率”を上げる事が聴覚障害者差別解消に必要な要石なのです。

耳の聞こえない皆様の識字率を上げ、聴者との差を解消し社会経済活動への参加を促進するには”標準手話学習が必要です。”聞こえない”人達が命の価値が低いという差別を受ける原因も、”聞こえない方々の識字率”が”聞こえる方々”より低いという問題があるからです。

市役所、職場、学校、図書館、テレビ放送、ラジオ放送・・・・すべて標準日本語が使われています。手話通訳者は標準手話で手話通訳を行います。

しかしながら手話は、”十人十色”で良いという風潮があり、手話通訳による情報保証を100%受けられない(理解できない)”聞こえない方々”が多くいます。

聞こえない人達の中には、手話通訳者の手話を理解できない方が多くいらっしゃります。

私たちは、生まれた後、身近な人達の声を聴いて2歳位までには日本語を話し始めます。

乳幼児は、長時間耳から言葉を聞いてコミュニケーション方法を習得しますが、聞こえない人達は聾学校や支援学校で耳の聞こえない先輩から先輩が使う手話を見ながら、手話を目で覚えて初めて言葉(手話)を使ってコミュニケーションができるようになる方々が多く存在します。聞こえない先輩から教えていただく手話は当然”標準手話”ではなく、”先輩”が使う手の表現を覚えるだけですので、コミュニケーション範囲や能力は限定的となり、手話通訳者の手話は理解できないという問題が発生しています。

耳が聞こえない方々は前記でご説明した通り、目で言葉をコミュニケーションする方法を覚えます。国連は、”障害者権利条約”を2006年に締結し”手話が聞こえない皆さんの言語である”事を世界の指導者達が決めました。2018年には”口話教育”が全会一致で完全に否定されています。

日本で障害者権利条約を批准したのは2014年です。しかしながらいまだに”手話言語法”が制定されていません。手話言語法が制定されない理由は、”全日本ろうあ連盟”が日本手話を認めない・・・と考えている人たちが多い為です。これは誤解です・・・

”全日本ろうあ連盟”が日本語対応手話を推進していると考えている方々の論拠は存在しません。なぜなら・・・誤解だからです。 

手話通訳技能認定試験の合格基準が”日本語対応手話”を使う事と定義されてはいません。

当然、”日本手話”を使う事を定義しているものでもありません。

2007年以前から”全日本ろうあ連盟”は、厚生労働省から委託された傘下の手話研究所で”私たちの手話”シリーズの手話学習書を発行し手話の標準化を進めてきました。手話学習をしてきた皆さんはご理解いただけると思いますが、それらの手話は日本語対応手話ではなく、日本語とは別の言語である”手話”の学習書であり、手話文法に沿ってまとめられています。

手話を学習していない”聴覚障害者”は非常に多く存在します。”手話を学習したことが無い人たちが使う手話”を”日本手話と定義する人たちが存在します。その定義は果たして正しいのでしょうか? 手話を学習したことが無い方々が使う手話は”十人十色”の手で真似をしただけの手話です。

手話を使う人たちはパントマイムのように耳の聞こえない各個人が、ご本人と家族や友人、地域の手話サークルメンバー等・・・と簡単なコミュニケーションを行う為に”個人的に作られた手話”を使う事がとても多いです。それらの手話表現は”千差万別”、”十人十色”で、コミュニケーション範囲が限定され、それらの手話で聞こえない方々が必要な情報をすべて保証されることはありません。 

手話学習者が”手話が読み取れない”という悩みを抱える理由が、この”十人十色”の手話表現を聴覚障害者が使ってきたからです。手話通訳士試験の合格者も手話が読み取れない事が日常的に発生しているのです。

<手話が”十人十色”となってしまった理由>

日本には2007年まで義務教育で手話が禁止されきた歴史があります。標準手話教育をこれまで実施してこなかったために、”十人十色”、カオスのような混乱が手話を学習する皆さんの間で広まっています。

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標準手話をきちんと学習すると、

”標準手話”が日本語対応手話とは

違う言語である事がはっきり理解

できます。

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標準手話を学習してこなかった方々の思い込みで、”全日本ろうあ連盟”が日本語対応手話を推進している・・・・というような誤解が発生しています。このような誤解が発生している理由が、まさしく”義務教育”で標準手話教育を実施してこなかったからなのです。

かつて、1948年には第一回全国ろうあ者大会が開催されました。その当時はすでに手話が”十人十色”となっており全国のろうあ者が集まって、差別解消運動や何らの分科会を行う時、全国各地から集まった皆さんと”手話で話ができない”という問題が確認されたそうです。この問題に対する解決策として手話の標準化がはじまりました。今から50年以上前の話です。

今日でも手話標準化普及は進んでいません。標準手話は存在しますが手話教育が広がっていません。理由は繰り返しになりますが、”標準手話”を義務教育で学習していないからです。

多くの”聞こえない方々は”漢字の読み方、日本語の読み方がわかりません。オンライン手話の手話学習会では”指文字”を使って、日本語の読み方をご説明していますが、成人してからの語学学習はとても困難です。義務教育で”日本語の読み方”を正確に指文字で教師がきちんと説明し手話で詳細を解説できたなら多くの聞こえない子供たちは”本”を読むことができるようになり、”インターネット”で検索をした情報が理解でき、”会社で書類作成する”・・・等々ができるようになり、耳が聞こえる人達と同等の日本語能力を身につける事が出来るようになるでしょう。

義務教育で”手話を教えない”というろう者のアイデンティティを破壊するような教育環境を早急に変える為に、全日本ろうあ連盟は”手話言語法”の制定を国にお願いしているわけです。

”手話通訳技能検定試験(手話通訳士試験)”は、”日本語対応手話技能検定試験ではありませんし、”日本手話技能検定試験”でもありません。テレビで政見放送を手話通訳している皆さんは”日本語対応手話”で手話通訳をしているわけではありません。手話学習者は理解していますが・・・・手話には”日本手話”とか”日本語対応手話”というカテゴリー別けは存在しないのです。

早急に”手話言語法”を制定し、ろう者が当然得られる情報保証権利の獲得を推進していただける事を心より願っています。

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